祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

いよいよ在宅へ向けて

今の施設(高次脳機能障害者支援ホーム)を
来月24日に退所することになります。


夫は退所を少し不安がっていて
もう少し延長したいといっていましたが
待機者がたくさんいるようで
それは無理のようでした。


私たちも数カ月待っての入所だったので
そこは理解しないとなりません。


中期支援計画書が出たので
記録しておきたいと思います。


*ケースワーク*
治療の入院が月に1回から2か月に1回になったことが
不安との訴えあり。
2月22日に緊急受診したことで、入所期間延長の希望。
到達目標→在宅生活の再開


*生活支援*
施設内ADLは概ね継続して安定。
入浴時は脱衣所、浴室内の一連の動作は安定。
食事の際のお茶については自身で体調考慮しながら飲用。
むせ込みなどなく、概ね安定。
到達目標→安定した施設生活を送る


*理学療法*
屋外は装具あり杖歩行にて、往復1200mがフリー。
公共交通機関、コミュニティバス利用で駅までフリー。
駅で訓練中にエスカレーターを単独使用し転倒あり。
訓練未実施で今後評価予定。
現在はエレベータ利用で駅周辺の買い物を楽しんでいる。
外出は精神的不安により単独外出をためらう様子があり、
同行回数を多くし対応。
抗てんかん薬で眠気が出現しその傾向は強まったが
徐々に減少している。
到達目標→①外出能力の向上 ②耐久性の向上


*作業療法*
薬(抗てんかん薬)の追加後、眠気強く、訓練に取り組め
ない時もみられたが、現在は机上課題に集中して取り組めている。
難しい課題を求めてくるが時間をかけながらもさいごまで
めったにあきらめることなくやり遂げようとしている。
疲れの増加や考え事のさいに右足を振るわせる動作が目立つ場面
がみられる。
若干、時間が遅くなってしまうことも見られるが、以前より
目立たなくなっている印象。
薬の管理は1週間で安定して行えている。
到達目標→作業能力の向上


*言語*
てんかん発作後は宿題や細かい課題ができなかったが
現在は発作前とほぼ同じ状態。
全体的に処理が遅いことは気になるが発語の冗長性以外は
目立った失語症状は認められない。
嗄声は改善傾向。
到達目標→①発話の実用性向上 ②気息性嗄声の改善


*心理*
失語症の影響、右側への不注意はあるが、言語理解、視覚認知は
比較的良好。
一方、記憶、処理速度面等には弱さが認められる。
全般に思考や判断、作業に時間がかかりやすく、本人のペースに
あった課題を考えることが必要。
記憶面については日常生活でも弱さが認められる。
時間経過により記憶があいまいになりやすいため、正確な情報を
記録しておくなど、補う必要がある。
てんかん発作後はやや意欲低下がみられるが前向きに取り組もう
と努力している。
到達目標→①精神面を安定させ、意欲的に訓練に取り組む
     ②現状認識の向上、今後の生活について現実的に考える


*医務*
入院治療は2か月に1度と期間ものびた。
2月の末に言葉が出ず、かかりつけ医を緊急受診。てんかんの
一種ということで、抗てんかん薬が開始。眠気が強く、薬が合
わないと思われたが、約1か月で安定傾向で発作の再発もない。
到達目標→健康管理能力を身につける


*栄養管理*
食事は主食190gを概ね全量摂取。
お茶でむせがむられるようだが自身で判断し飲用。
時々水でもむせがみられる様子。
到達目標→健康的な食生活を身につける


以上が来月の退所前の会議のための
評価資料です。


夫は63歳ですが
障害者相談員の担当さんに在宅の相談をして
介護の申請をしてみようという試みになりました。
すぐに地域の包括センターに連絡し
申請したい旨を話し
大学病院の相談室経由で担当医に
意見書のお願いをして承諾をいただけたので
こんどの土曜日に包括センターから
本人面談で施設に来所が決まりました。


良い方向にいかれますように
今日も祈りのうちに