祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

物語を書きかえるために

19日水曜日から、とりあえず今回最後の

化学療法のために大学病院に来ました。


水曜日の午後入院

採血や体重測定などの簡単な検査

木曜日にMRI

金曜日にニドラン点滴

土日はゆっくり休み

月曜日の午前中退院

お昼頃、療養病院に再び入院


このパターンで

初めの頃は空振りもありましたが

今回で6回目となり

初めての化学療法からいつの間にか

(最初は治験のニボルマブとテモダールでしたが)

すでに1年を迎えていました。


高次脳障害者の機能訓練施設も

ほぼ決まり

来月末か9月には入居予定

私たち家族も

もうすぐ14年になる自宅を出て、引っ越し先も決まり

新しい1年をまた希望の1年にする予定でした。


でも、何もかもが

さらさらとした流れのうちにはなかった

昨晩、主治医の先生から

今回のMRIで5ミリほどの病巣が

別の場所で見つかったことを告げられました。


いつかはこの時が訪れるのだと

いつもいつも意識していたためか

私は極めて冷静に聞いていました。

そんな自分がとても不思議だった


先生は、とりあえず金曜日のニドランを

中止して、チームで話し合い

今後の治療方針を決めたいから

ニドラン中止にあたり、夫にこの話をして

いいかの確認を私に問いました。


隠せることではないし、

話さなければならないことは当然なので

夫は、今回は特に再発を心配していたけれど

先生は、夫との間にある信頼関係のためにも

きちんとお話したいと言われ

私はこの言葉に胸を打たれ

お願いいたしますと答えました。


昨晩は、夫がどんなにかうなだれ

夜の病室で泣いているかもしれないと

そのことばかりが気がかりでした。

冷静な自分ではあったけれど

そばにいた娘にはすぐには言えなかった


私の胸の中では

とりあえず、明日は療養病院の方に

月曜日の再入院が延期になることを含めて

再発の話もしないと、とか

施設の方はどうすればいいか、とか

金曜日の夜に見せてもらうMRIの画像が

どんな風になっているのだろうか、とか

そんなことを考えながら

なかなか寝付けない夜を過ごしました。


今日も祈りのうちに