祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

ACP(Advance Care Planning)

終末期医療を考える時
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)
というものがあります。
これは将来の変化に備え、将来の医療および
ケアについて、患者さんを主体に
その家族や近しい人、医療・ケアチームが
繰り返し話し合いを行い
患者の意思決定を支援するプロセスのことです。
医療側としては、患者さんの人生観や価値観、
希望に沿った将来の医療及びケアを具体化することを
目標にしています。


ACPでは何を話し合えばよいのか?


将来の変化に備え、患者の意思を尊重した医療
およびケアを提供し、その人生の締めくくりの時期に
寄り添うために必要と考えられる内容について
話し合うことが必要です。


メリットとしては、患者、家族の満足度が向上し
遺族の不安や抑うつが軽減する
しかし、患者や家族は最期まで病気に対する
治療を望むことが多く、医師も専門的緩和ケアや
ACPについて話すことができないまま
臨死期を迎えることも多い
臨死期になるとACPがさらに困難になることがある


ACPという機会をもうけるタイミングも
微妙に難しかったりする現実があります。
(急にそんな話をされて家族が動揺してしまったりなど)
そうはいっても病人のいる家族にとっては
オンコロジーエマージェンシーなどの急な展開も
想定して、日頃から医療者と信頼関係を
しっかり築いておくことが望ましいと思われます。


患者の語りに寄り添った援助をしてもらうこと
ひとりぼっちで死んでいくと感じさせないこと
もっとも簡単に言えばこれが第一だと思えます。


日常生活を丁寧に援助したケアがあれば
患者とその家族からは信頼感が生まれます。


これからの高齢社会にとっても
患者本人の意思や尊厳、家族の思いを
中心とするホスピタリティのある
医療現場になっていってほしいと思います。


今日も祈りのうちに



<参考文献>
「終末期医療 アドバンス・ケア・プランニング
(ACP)から考える」 日本医師会
「看護技術 2017年6月号」 メヂカルフレンド社