祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

信じること、受け入れること

母の闘病記録


年が明けたら、訪問看護を
入れようと、妹と相談していたので
4日に連絡をしました。
母の訪問看護はターミナルなので
介護保険ではなく、医療保険で
できるということで
ケアマネさんを通さずに直接依頼を
できることになっていました。
訪問看護の医療優先は
厚生労働大臣が定める疾病
厚生労働大臣が定める状態
特別訪問看護指示書の中に
頻回に訪問看護が必要な正当な理由という
項目があり、そこに終末期があります。


訪問看護ステーションも
在宅ドクターのクリニックで依頼でき
先生と同じようにとても家族に寄り添いのある
担当看護師さんでした。


こんなふうに心あるスタッフに恵まれて
本当によかった
それで、年末さいごの診察時に先生にも話していた
年が明けたら、ホスピスの待機を
申し込むという段取りについて
看護師さんから、ホスピスのMSWさんより連絡があって
待機者が多いので、連休を超えてしまうと
1月中の入院は難しくなりそうだと言われたと
教えてもらい、予定通りに家族から
ホスピスへ連絡するのが良いと言われて
さらに、その上で連携しながら
待機中にできること
例えばPCR検査などの準備などを
整えて行かれるとも説明されました。


私たちのとっている体制が
在宅医療でギリギリまで本人の望む自宅での療養と
さいごはホスピスでの看護を考えて
在宅ドクターとホスピスの緩和ケアチームが
連携していく形を作っているのです。


どの段階でホスピスへ行くのか
また、希望しても入院は数週間の
待機になることもあるので
場合によっては在宅での看取り有りとも
説明を受けています。
でも、私には在宅での看取りをする
勇気がありません。
そのために、やはりどこかの段階で
ホスピスへ移りたいと思っています。
が、妹はさいごまで自宅でできると
考えているようです。
在宅緩和ケア医療もホスピスも
できることは同じだと妹は言うのです。
そのことで、何度か意見がぶつかることが
ありました。


今もそうです。
妹は、年が明けても
ホスピスへ連絡をしようとはしません。
母のことを、見きる、と
考えているようで、
入浴こそ、ヘルパーさんにお願いしていますが
それ以外は、排泄のことも含めて
自分でやると決めているようです。


全力投球過ぎると
母亡き後がキツいよ、というと
やれなかったと思う後悔をしたくないし
できることをやり尽くせれば
母のいなくなった後も
後悔なくいられるからと自信たっぷりに
答えるのです。


私にはできない
夫の亡き後の苦しい思いが
まだ残っていることもありますが
死の淵を歩く家族を
見ていることがまずは苦しい
自分の無力さや、相手の苦しさを
分かち合えないもどかしさ
そのことと闘うことが苦しい


医療体制の整った場所で
ナースコールという助けを即時にできる場所で
自分のできることを精一杯したい


母自身が認知もあり
自分で答えを出せないので
私たち姉妹は
ひとつのこたえを出せずにいるのです。


私の祈りは、母の平穏ともう一つ
姉妹で争うことなく
お互いを思いやりながら
道を見つけていくことです。


母は部屋のすぐそばにあるトイレの
往復だけで、すごい息切れになります。
その姿を見るたびに、私も息が苦しい
夫の時もそうでした。
私が弱過ぎるのです。
勇気ある妹の真似はできないのです。


母のお腹は
臨月の妊婦さん以上の膨らみ
いったいお腹の中は
どんなことになっているのだろう


本当にこわい
病気に侵されていく人を
見ていることは、本当にこわいです。


神様のご計画を信じること
全てを受け入れること
その力を私にください


今日も祈りのうちに