祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

覚醒下開頭腫瘍摘出術について

今日は仕事の後、我が家の今後の生活のことなどで
相談に行く予定です。
そのために、夫の病院へは行かれません。


我が家は共働きですが
家計を支える1人が急な事態で仕事の復帰が
できるかどうかわからないことになると
病気の心配のほかに、この先の生活の心配も当然現れます。
毎日ひとつひとつの問題解決について
あれこれと考えていかなければならないことが
自分の日々の出来事の中に増えました。
夫には心配かけずにできるだけ自分で調べるようにしています。


さて、病院訪問がお休みなので
5月30日に受けた手術のことを記録したいと思います。


病名は左側頭葉膠芽腫(神経膠腫)大きさ約4.5~5センチ
(結果的にはGーⅣでした)
夫の病巣は左側頭葉にあったため
 言語
 右手足の麻痺
 視野(右上1/4)
これらに影響することをはじめから説明されました。


言語についてはこの病気発見にいたるきっかけだったので
この機能を守る意味での覚醒下手術を行うことになりました。
覚醒下というのは字の通り、手術中(開頭状態で)覚醒させる方式です。
なんか想像もできませんが、この10年くらいでできるようになって
きたそうです。
目的・・・安全な範囲でできるだけ多く腫瘍をとる
脳にできた腫瘍というのは、内臓にあるものと違って
怪しそうな部分をごっそりとってしまうことができないのです。
というのも、たくさんの血管が蜘蛛の巣のようにあって
損傷によっては身体の機能に影響するためらしいのですが
緻密な調査と計画に基づいて少しづつ少しづつ取り除く作業ということです。


そのために術前にいろんな準備をしました。
たとえばCTを撮って血管の場所を確認する
術中に覚醒した状態で色々な質問をする時の言葉の練習
(もともと質問に答えられる言語機能がなければ覚醒下手術の意味が
なくなってしまうということで)


そして手術は覚醒下のほかにも
 ナビゲーション
 蛍光診断(腫瘍を確認)
 神経モニタリング
 マッピング
などという脳外科で使えるあらゆる手段を用いて
それぞれの技師も参加し、約12時間におよぶものでした。
朝の9時に手術室に入り、だいたい13時くらいまで
これらの技術的な準備があり、13時から18時くらいまで
覚醒下による手術、途中本人が疲れた様子なら眠らせて
何度かまた起こして続ける
終わったお知らせが来たのが21時半くらいで
HICUに運ばれた本人に会ったのは22時くらいでした。


以上、ざっくりですが手術についての内容です。
ちなみにこの手術、保険点数にして139,130点、麻酔が44,590点
すごいですね~
もちろん、負担額はこの額ではありません!!
健康保険に感謝です。