祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

2人の自分

自宅の入り口にミモザの木があります。

この家に来たのは2004年でした。

その時に私のリクエストで

大好きなミモザを実家の父が

懇意にしている植木屋さんに頼んでくれました。


はじめは玄関の入り口と庭の奥に

2本ありましたが、奥にあったのは

日当たりが良くないせいか、花つきが悪く

結局のこった玄関のミモザは

凄い勢いで大きくなっています。


毎日、仕事に出ていると優雅にガーデニングは

できていませんが

早春の頃、出かける時、帰宅した時に

迎えてくれるミモザのあたたかさが

とても好きです。


夫と初めて持った自分たちの家


多くの事情のもと

手離すかもしれなくなりました。

夫にわかりやすく説明することを

考え悩んでいます。


61歳の夫の生きていく道を

私が考えて、支え、最善の方法のための

答えを出さなければなりません。

夫には複雑な説明はできない

それでも、私は多くの選択肢の中から

最善を探して、夫にわかりやすく理解して

もらえるような説明をしなければ‥‥


時々、いとも簡単そうなことを言ったり

数々の整理をまるで人ごとのように

している夫を憎んでしまいそうになるんです。

なんて恐ろしい自分がいるのだろうと思う


どこまでも受け入れようと

決めたはずなのに

辛く虚しく孤独に感じてしまう自分との闘い


神様、どうか

私に受け入れられる力と

夫の中に貧しいキリストを見つけ

穏やかな心で自分を捧げる力を

お与えください。


ミモザ館で小さな子供たちが

楽しそうに過ごした姿が

私の心に蘇って来ます。


お庭にテーブルを出して

お揃いの服を着た小さな子供たちが

嬉しそうにティータイムを過ごした記憶が

心の奥に沈んでいきます。


今日も祈りのうちに