祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

夏空

真夏の太陽が容赦なく照りつけます。

風邪はまだのこっていますが、

マスクをして病院に行きました。


昨日から夫は田舎で暮らしていた頃のことを

思い出しているようです。

空き家になっていた田舎の家を手放す話が

あって、夫の姉とショートメールで

やりとりしていたようでした。


前々から田舎に戻る予定はないし

予測していた話でしたが

自分が生まれ育った家を

上京して卒業し、社会人になってから

親のために建て替えた家でした。


元気な頃は田舎に対してはドライで

そうそうは帰らない人でしたが

一度は田舎に行って、色々なことを

自分で整理してこないとならないと

言います。

私は黙って聴いていました。


自由のきく身体ではないのに…


今日は、田舎のこと色々整理しても

全てが切れるわけではない、と言いながら

声をつまらせてしまいました。

私の実家のお墓のことも気にして

(遠くの地方にあります)

涙ぐんでいるので

お墓は現在、いつも行かれる状態では

ないけれど、妹と年に一度くらいは

行きたいけどね、と話しているの

でも、私達がうんと年をとってしまったら

子供たちに頼めるかはわからないと話すと

しんみりしていました。


実際、私は夫の田舎のお墓に入りたいと

思っていません。

そこはお寺で、私と子供たちは

カトリック信者なので。

できれば、家族みんなでカトリックの

共同墓地がいいと希望していますが

人はみんな塵に帰るので

実際にはお墓ではなくてもいいとも

思ったりしています。

ただ現在は勝手に散骨はできないようなので

社会情勢に反することは考えていませんが。


永遠のいのちをいただき、

天の国へ行かれることだけ考えていますが

手続き、順序をふまないとならない現実も

あることは事実です。



話は変わりますが

副作用のために、服薬がストップして

1週間になります。

そろそろ今後のことについて知りたいです。

治験だから、コーディネーターの方たちで

カンファが続いているのでしょうか。


放射線だけは土日祝を抜かして

継続中です。

髪が抜けてきているそうです。

放射線の影響かまたは2週間近く服用した

テモダールの影響か…


今日も病室から見える夏空は

別世界のように遠く感じました。