祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

今日という日

わたしの過去、
それがわたしを悩ますことは、もはやない
それはすでに 神の慈しみのうちにある



わたしの将来
それがわたしを悩ますことは、いまだない
それはまだ 神の摂理のうちにある


わたしが心がけねばならないのは、
いま、ここ、今日という日
しかし、それも神の恵みのうちにあり
わたしが自分の良き意思を
お捧げすることにかかっている



聖フランシスコ・サレジオ



今日という1日を大切に丁寧に生きたい

明日の自分、1か月後の自分、1年後の自分が
どのように過ごしているのか・・・
わからないからです。


それは病気で苦しんでいる夫はもちろん
私も家族も寄り添いながら思うことです。


副作用によりお薬がアレルギー薬(アレロック)以外
全て禁薬になった状態から10日が過ぎてしまいました。
治験コーディネーター、治験にかかわる方々と主治医も
含めたドクターたちでこの先のことを決めるのでしょうが
検査待ちとはいっても長く待っているので
心配です。


放射線はスケジュール通り続いているのですが
毎日病室を訪ねると、悲しそうに
髪が今日もたくさん抜けた・・・と
枕もとを指さして言います。


本当に・・・見るとたくさんの髪の毛
「職場はどうなっているのかな
自分が抜けたところに人を入れないと
いつ帰れるかわからないのに大変だよ
でも、こんな身体では仕事に復帰できそうもない」
と、夫は心の痛みを訴えています。


今日もすごい蝉しぐれ
蝉にとって短い空の下でのいのちを
叫びつづけているように聞こえます。