祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

夜空の船

母の闘病記録


母の介助が日毎に増えています。
杖歩行はもうできないので
食卓まで来ることやトイレの時には
車椅子への移乗があります。
支えてようやく立位がとれますが
足が突然崩れることも考えて
注意しながらの移乗になります。


一度ヘルパーさんも失敗して
背中を打っているので
要注意です。


この動作で、介助者もですが
母が大変、呼吸苦になってしまい
苦しそうなので
妹が母にじっくり話して
排泄をベッド上でオムツにすることを
提案したところ、母はさほど抵抗なく
承諾したそうです。


ところが前日の夜から翌日の夕方まで
排尿がないので
心配になって先生に電話をしました。
先生は、いくつか考えられるが
腎機能が働かなくなって
膀胱に尿ができていないこと
これだと、導尿しても苦しいだけになってしまうは
このケースならあと数日という段階
また、膀胱に尿が作られているが
排尿ができない
このケースでは、あと数日の段階ということになる
いずれも採血して原因を探す方法もあるが
針を刺すという痛い行為を伴う


私たちは、どうするかを
選択しなければならなかった
母の様子をもう一度見て
呼吸は苦しげではあるが
まだ下顎呼吸ではなさそうでした。
でも、様子観察が私たち素人で
判断しきれなくて
24時間対応の訪問看護に電話をして
様子を見に来てほしいことを
おねがいしました。


程なくして看護師さんが来てくれました。
検温、バイタル、聴診器を一通り
そうこうしているうちに
母がトイレに行きたいと言い出しました。
いく気満々です。
看護師さんが車椅子に乗せて
連れついってくださいました。


すると、たっぷり1回分の尿が出ました。
つまりは、どうしてもオムツにすることか
できなかったようでした。


母は認知症もあるし
習慣としていたことを
かえられないのです。


トイレにも酸素を持って
2人がかりで連れていくことに。


この日の夜も
妹の負担を考えてj
実家に泊まることにしたので
2泊目です。


夜、自宅に戻って着替えなどを
取りに行きました。
ちょうど、21時半ごろ
月が沈むところを運転しながら見ました。


夜空に浮かぶ船のようでした。


今日も祈りのうちに