祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

在宅生活スタート

5月24日の夕食後に
7か月間暮らした施設を退所しました。
この施設は高次脳機能障害者の施設なので
おおよその利用者が脳の事故や病気の後の
障害をもつ人です。
そのために、コミュニケーションの難しさや
突然の感情表現など
日常的にあるようです。
基本2人部屋なために同室者同士でのトラブルや
所内でのさまざまな出来事などが日常的にある中
職員さんたちはみなさん大変親切でした。
社会福祉法人で働く精神をきちんと
持っているということです。


夫はきれい好きなので
お部屋の使い方、私物品の整理などが
たいへんきちんとしていると日頃から
ほめられていましたが
私が行ってみると、すでにきれいに片付き
荷物は台車に乗っていました。
最後の数カ月は1人部屋だったので
気兼ねなく暮らせたということでした。


7か月はあっという間でした。
夫はすっかり杖と補装具を使って
ゆっくりだけれど歩く生活ができるようになり
身の回りのことも、障害のある人として
上手に工夫しながらできるようになりました。
今では障害者としての自分をきちんと
受け入れている感じです。


さて
在宅生活の準備が
慣れない私にはとても忙しかったです。
まずは、在宅でのプランを作ってくれている
相談員さんがいるのですが
その方が色々と手配をしてくださるのかと
思っていたら
居宅も移動もヘルパーさん探しを
自分ですることになり
評判などもわからずにあちらこちらに
サービスをしてくれるところを探して
電話しました。
障害としてのサービスなので
なかなか見つからずに苦労しました。
特に、電車とバス利用の通院は
(移動支援なのですが)できないというところばかり。
リハビリのために自分の勤める病院へ
週一回通いたいと考えていましたが
これがなかなかどうしてみつかりません。


福祉事務所からは
いろいろなサービスが受けられますよ、と言われ
簡単に受けられるのかと思いきや
そうではありませんでした。
確かにサービス自体はあるのでしょうけれど
サービスをしてくれるヘルパーさんがいない限り
受けられないということを知りました。


久しぶりのマラソンです。
夫のために多くの手続きをした
2年前を思い出しました。
福祉事務所、年金事務所、区役所・・・
仕事の合間にあちこちに行ったあの頃のことです。


仕事中にこっそり電話しに行ったり
ある時は運転中の電話に
コンビニに停めて対応したり
またある時は電車を何台も見過ごしながら
駅のホームで電話をしたり
いろいろな人に相談をしながら
ヘルパーさんを探しました。


退所日の昨日にようやく
居宅のお昼時1時間
入浴日は2時間
リハビリのための通院で移動支援を
うけてくれるところが見つかり
ほっとしました。


6月からということになるので
5月はなんとかしのがなくては。
今日は午後半休で帰宅します。
福祉事務所で施設入所中にストップしていた
心身障害者手当の復帰手続きをしに行き
退所した施設にご挨拶に行き
夕方は福祉用具の業者さんが家に来ます。
福祉用具も障害としてでは
工事を含むことができないし
購入品も基準額があるため多くは買えそうも
ありません。
今のところとりあえず室内での安全のために
4点杖は購入したいと考えています。


来週は月から水曜日までは
娘が中間試験中のためにお昼ごろ帰宅するので
昼食の提供をたのめそうです。
あとはお弁当を作ってお留守番でしょうか。


生活自体が3人から4人になると
洗濯物、食器、あらゆることが増えて
忙しくなりそうです。


それでもようやく家族4人での暮らしに
戻れたということです。
4人で生活していたころから
2年があっという間にたっていました。


今日も祈りのうちに