祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

静かな叫び

22日、母を見送りました
生前の母の生き方から
たくさんの方からお花が届きました。
私たち姉妹と孫たち5人、合計7人での
お見送りで、静かに身内だけでの小さな葬儀でした。


これで私にとっての実家は妹の家になるので
両親のいた頃のように無遠慮にはできない気持ちです。
子供たちにも、今日そのように言いました。


訪ねると父や母が、あたたかくもてなしてくれた頃が
遠くに去って行きました。
昨日は母の棺のそばで寝る予定でしたが
突然、妹の長男が夜遅くやってきて
母のそばで一晩過ごすというので
私は夜中に家に帰りました。
母の形ある身体のそばで過ごせるさいごの夜でしたが
甥に遠慮があり言えませんでした。


これから先、こんな風に
両親との思い出がある実家と
距離ができて行くのだと感じます。
母の介護の主導権も実質、妹でした。
誰もがさいごまで大好きな家でよかったですね
やはりさいごは家がいいですよね
と、言います。
私も、母は幸せそうに旅立って行ったと思う
子どもたちも、さんざん私と妹が意見をぶつけてきたのを
見ていましたが、家でよかったねとぽつりと呟く


訪問看護師さんからも在宅の環境を
すごく褒められた
妹がそれだけ、全身全霊で在宅で母を支えたのでした。
それだけ、精一杯できた妹はすごいと思う
けれど、そう思うたびに、自分が夫を家で看取れなかったことに
罪悪感をおぼえて仕方がないのです。


母と過ごした時間は
本当に尊い時間でした。


でも夫にはそれをできなかった自分がいる
病で、完治の見込みがない人のそばにいることは
とてつもなく苦しいです。
結局、私は誰よりも弱い人間でした。


母の闘病記録を呼んで私を支えてくださった皆様には
心から感謝しています。
いただいたコメントに返信できていないことを
どうかお許しください。


今日も祈りのうちに