祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

さようならを言うまえにありがとうを(父の記録)

膵臓がんの父の記録


昨日は長野から甥っ子が父に会いに来ました。
父は嬉しそうに19歳の甥っ子の頭をなでて
一緒に写真も撮りました。
笑顔の父


話していると少しせん妄がちです。
でも、わたしたちはゆっくりと
父の話を聴いていました。
お話できたのがもしかしたら昨日でさいごかも
しれません。


今日はお昼に夫を車椅子に乗せて
一緒に父の病室を尋ねました。
病室に入る前にステーションから先生が出てきて
もう、飲み薬飲めません
注射にしています
覚悟の時期だと思います
と、言われました。
父に会いに行くと、眠っていて目を開けません。
何度も呼んでみましたが、目は閉じたまま
わたしが「ありがとう」というと
ちょっとうなずいたようにも見えた
夫も「ありがとう」を言っていました。


私たち家族は
この偉大な父に本当に助けてもらったのです。
父の助けがなければ今の生活はありませんでした。


眠りの奥で父は何を考えているのでしょう。
私たちと幸せに暮らした時代を
見つめているのかな
先にいってしまうのですね。
私たち、先に旅に出る父のこと
見送らないとならないのですね。


感謝の言葉しかない
本当に本当にありがとう
もう一度、目を合わせてありがとうを言いたい
私のありがとうが
父に聞こえていますように・・・


今日も祈りのうちに