祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

この人と歩いた日々

今、後ろを振り返ってみると
楽しかったことも苦しかったことも
たくさんありました。
これから先は、楽しいこと
あるのかな
休日にお散歩をしている老夫婦を見ると
こういう日は私には来ないんだ・・・と
ぼんやりと思ってしまいます。
大学1年生と大学4年生の子供たち
この子たちの未来を一緒に語ることも
ほとんどできません。
私が一方的に話すことはできますが。


私達はいろいろと多忙だったこともあり
結婚式をしていません。
いつか、しようと約束していましたが
何年もたってしまいました。


でも
もうそういった形に固執することも
なくなりました。
この人と歩いてきた日々を思いながら
静かに心にとめる


最近は、実家の母も
すっかり物忘れがすすんでしまい
父と過ごした日々のことをきいても
こたえがあやふやになってきました。
わたしもいつかそうなるのなら
今日を精一杯生きれば
それでよいのだと思います。


一緒に病院に通っている今の時間も
いつかは遠い霧の中に
うずもれていくのだから。


今日も祈りのうちに