祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

満月の日に

1月11日
大切な友人であり、旧友であり
恩人であり、かつては仕事仲間であり
家族同然におつきあいしてきた人が
帰天しました。
61歳


22歳で新卒で就職した会社の先輩で
数年後には独立した夫の会社で
一緒に仕事をしてくれました。
その頃から長きにわたり
気を遣うこともない仕事仲間で
夜帰宅して眠る以外はほとんど一緒に
過ごしていました。
京都や滋賀に長期出張中は
朝昼晩と一緒に食事をしたし
東京での仕事に戻ってからも
ことあるごとに、みんなで社内旅行といい
色々な場所に旅行もしました。


こんなに親しく家族のように
過ごしてきた友人は他にはいない
子どもたちもみんな
勉強もみてもらったり
スキー、山登り、釣り
色々遊んでもらった


人のために生きているような人でした。
夫が病気をしてからも
一緒に旅行ができる場所を探してくれて
一度、車椅子持参でリゾートに行きました。
夫も「大切な友」と呼んでいた
元気で病気もしたこともなく
スポーツ万能で・・・
それなのにどうしてこんなに早く
先に逝ってしまったのでしょう。


12月23日、クリスマスの前日に
救命救急に入って19日間
頑張ったのに、帰ってこられなかった
満月の日に眠るように逝ってしまった


2018年秋に父を亡くし
しばらくは人と別れる辛さを乗り越えられないと思って
夫にはがんばってほしいと祈っていました。
思いがけない順番での
突然の別れです。
まだまだ、愛車に乗って
いつものようにとつぜんやってきて
「今度、どこどこに行こう!!」と
誘いに来るような気がします。


きれいな優しい顔の仏様になって
旅立って行ってしまいました。
今頃どこを歩いているのでしょう。
運転が大好きだったから
歩いてはいないかな
車に乗っての旅路かもしれません。


いつか天国で再会したら
またみんなで旅行しようね
ぜったいに行こうね


こんなふうに大切な人を見送りながら
どこかで自分の番がくるのでしょう。


この友はクリスチャンではないので
きれいな法名がつきました。
でも、私は別名を考えていました。
いつも自分のことより人(きょうだい)のために生きた
こどもたちをかわいがって
いつも遊んで、楽しませてくれた
誰よりも福音的な生き方をしたこの友には
ヨハネ・ボスコと呼びたいです。


今日も祈りのうちに
この友が苦しみからようやく解放されて
楽園で過ごすことができますように