祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

いつの間にか冬の入口へ

夫が旅立ってから3か月が過ぎました。
立冬を越え、いつのまにか
私は冬の入口にいます。
夫の部屋は、さいごにいた7月5日に
日めくりのパズルカレンダーがそのままに


毎日、自分でこの日めくりを
していました
几帳面な人でした。


これをみるたびに
7月5日に緊急入院した時に
この部屋がその日でさいごになるとは
まだ思えなかった私


今日は職場で入院患者さんが
少し遠くの病院から来ると聞き
待っている間に、夫を大学病院から
ホスピスへ転院した日のことを
思い出していました。
それまでは、病院に行く時は
私が運転して連れていきましたが
ホスピスへ行った日は
初めて介護タクシーに一緒に乗りました。
これがさいごのドライブとなりました。


5年も通い続けた大学病院でしたが
介護タクシーで出発した時は
病院構内の初めて通る道をぐるぐると抜け
(おそらく、自家用車は入れない道)
病院を後にしながら
中で横になっている夫と
会話をしながら、1時間くらいの車中でした。


思い出すと涙がでます。


先日の土曜日に
教会では死者の日のミサがあり
帰天した人の追悼ミサでした。
毎年11月にこのミサがあります。
自分の家族の名が読まれるなんて
不思議な気持ちでしたが
このミサを終えないと
夫のことをきちんと見送った気もしなくて
ようやく、義務をおさめた気がします。


でも、実はまだ夫の部屋には
お骨があります。
魂は天国にあると思いながらも
まだこの部屋にいてほしい
反面、いつまでもこのままでは
いけないよね、とも思う
気持ちに整理がつかないので
今はこのままでいいよね


今度の土曜日には
少しご縁があって、相談援助をうけていた
カリタスの家での追悼ミサに
行くことになりました。


できることは全て
心を尽くしたい


そんなふうに思いながら
ひとり季節を超える私です。


今日も祈りのうちに