祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

近づく足音

母の闘病記録


母は歩くことが難しくなって来ました。
かろうじて杖歩行でトイレへ行っていましたが
昨日、一昨日くらいから
往路は歩けても
復路は足が立たない状況も
出てきました。


夫が使っていた車椅子を実家に持って来て
いたので、それを使って
トイレへ行くことにしました。
昨晩は、夕食時も車椅子利用で
食卓まで来ましたが
それはそれでご機嫌でした。
食事にお箸をだすことはなかったけれど
大好きなビールは飲み
みんなを眺めている食事タイムでした。


酸素をつけることは好まないのですが
移動をすると息切れするので
常にそばへ持ってきて
すぐに使えるようスタンバイしています。


今日の午後、入浴がありましたが
いつものヘルパーさんには
歩いて浴室へ行くことが難しいので
車椅子を使ってお願いしたのですが
浴室から、ヘルパーさんの呼び声がして行くと
母は床で尻もち状態
車椅子に座り損ねたようで
ヘルパーさんは平謝りでしたが
その方も1週間前に母を入浴させた状態とは
比べられないほど、自立低下していることを
想像していなかったようでした。
妹と私とヘルパーさんの3人がかりで
母を車椅子に乗せるために引き上げましたが
ものすごく重かった


お腹は尋常ではないほどふくれて
力の出ない母を持ち上げるのは
本当に大変でした。


妹が、母に歩けないから
今後はベッド上でのオムツ交換になっていくけど
このまま、家で私たちが下手な介助でするか
お父さんがいた病院にいって親切に介助して
もらうか、どっちがいい?と聞いてみたそうです。
すると母は、少し考えて
家がいい、と答えたそうです。


そのために、私たちは
入浴後の訪問看護師に
オムツ交換の手順を習うことになりました。
急ぎ、テープどめのオムツを買いに行き
用意しました。


母のような、トイレにいかれる時もあり
失禁もある場合のオムツ選びは
難しいです。


母はいよいよ
身体の自由が制限つきになってきたのです。
午後の訪問看護時に
看護師さんが転倒後の身体のチェックをしたら
背中に2箇所くらいうっすら青くなった場所が
ありました。


在宅で介護することって
家族の中で、一緒に生活をしていくのですから
色々な甘い部分があります。
自由や日常生活を継続していく嬉しさと共に
専門的なケアからは遠ざかってしまうことも
あるのかもしれません。
それでも母にとっては
幸せなのでしょう。


病院に入ることを考えるときには
未告知の母への説明のシナリオを
作らなければならないと、妹は言います。
認知があっても感の良い母に
失敗のないシナリオにしないとならないし、
失敗して、入院したためにいっきに母が
弱ってしまったら
後悔を避けられない


やはり、在宅での看取りになるのか


今日も祈りのうちに