祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

5月、最終告知日

5月がきました。
2年前の5月に
夫は何度目かの再発で
それが最終告知だと、その時は
ぼんやりでしか実感がありませんでした。
最初の再発時には、かなりの覚悟の
気持ちでしたが
腫瘍に負けないような気になって
しまっていたのかもしれません。


あれから2年
私は今も生きて、自分の楽しみを
求めている
自分だけ、これでいいのか
時々つらくなります。
でも、人は生きている限り
前を向いて何かを求めて
幸せや楽しみを見つけていくのでしょう。


5月の若葉や
雨のしずくや
初夏の花に
目を向けて
共感する相手もなく
ひとり、心にとどめています。


本当は今の仕事もつらい
ターミナルケアの病院なので
亡くなる方を、お見送りする日々
悲しむご家族を見ると
心がいたみます。


仕事を辞めてしまいたいと
いつも考えています。
働くことに追われて、夫のそばに
あまりいられなかったのに
今、辞めてのんびりする?
罪な自分が見えてしまう


好きな水彩画を描いたり
キルトや編み物をしたり
ゆっくり本も読みたいし
猫たちと一日中過ごしたい
旅行も行ってみたい


こんなことを考えてから
夫に申し訳ない気持ちになります。


5月は好きな季節ですが
悲しい季節にもなりました。


今日も祈りのうちに