祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

年末のPatients

夫と父の2人の病気の人がいながらの

2017年の年末です。

夫は私の仕事の休みにあわせて

30日の午後から2泊の予定で自宅に帰ってきました。

一方、病院に入院中の父は

ギリギリまで外泊できるか微妙でしたが

31日から2泊の予定で実家に帰ってきました。


今日の朝、妹と父を迎えに病院へ行きました。

昨日、病院に行った時に

帰ったらまずお風呂に入りたいから

つくっておいてほしいといわれました。

食べたいものは、水炊きか

すき焼き、年越しそばも食べて

おせちも食べる

でもどれも少しだね、と父は言います。

ほとんど食思なく入院したのですが

病院のお食事はおかゆ1~2割

おかずは3~5割くらい食べられるように

なっていました。

このような状態だけにどんどん痩せていく父でした。


病室から駐車場まで少し歩くので

車椅子を勧めると

初めはいいよと言いましたが

歩くと長いからと言って車椅子に乗ってもらいました。


実家に着くと、玄関まで階段が2段ほどあります。

入院してすぐに用意した杖を使いながらでも

1段上がると足元がふらつく

ずっとベッド上の20日間だったのだから

想定内でした。


私は自宅に夫を残してきたので

実家につくと早々に家に帰らなければ

ならなかった

心の中では、ずっと父のそばにいたかった

今は夫に比べて父の方が弱々しいから。


息をして

言葉を使い

体温のある父と

この先どれくらい一緒にいられるのだろう


痩せて、弱々しくなってもなお

自分の力で過ごしたい父が

今は思いきり痛々しい


もしかしてさいごの

お正月になってしまうかもしれない


このことは

夫を見ていても思うのです。

夫は今とても元気ですが

いつも頭をよぎる

5年生存率10%

年が明けて5月が来れば

丸2年になります。


家に戻った夫は

いつ見ても、書き物をしています。

一日中、書いています。

持ち帰ってきたリハの課題のようです。

漢字問題のようなプリントです。

もともと集中力のある人なのですが

会話する余地もありません。


こんなふうに

2人の病気の人と越える

2017年の大晦日です。


新しい年も祈りのうちに