祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

病んでいる人たちへ

先週土曜日に
地域包括センターの方が施設へ
来てくださり、介護保険の申請を
するはこびになりました。


認定前に
先に住宅改修について
準備をしておくほうが良いということで
来月初めには
今の施設のリハの先生と
包括センター担当者さんとの立ち合いで
住宅改修について
家を見に来てくれる段取りができました。


今は・・・
夫のようにまたは夫よりも若くして
同じ病気になって
突然、働けなくなり
思いもよらずに自由を奪われ
身体も心も病んでいる人たちのために
祈りたい


その家族のために
祈りたい


来月に今の施設を退所します。
これから先も
同じような境遇の人たちが
希望を持って
この施設でリハビリをして
生活に自信をつけてほしいです。


健常者の私が言うのもなんですが
この病気になった人
また、その家族の人
いのちある限り
強く生きましょう。
毎日が大切な日々
大切なものが何かをみつけながら
今日も祈りのうちに


いよいよ在宅へ向けて

今の施設(高次脳機能障害者支援ホーム)を
来月24日に退所することになります。


夫は退所を少し不安がっていて
もう少し延長したいといっていましたが
待機者がたくさんいるようで
それは無理のようでした。


私たちも数カ月待っての入所だったので
そこは理解しないとなりません。


中期支援計画書が出たので
記録しておきたいと思います。


*ケースワーク*
治療の入院が月に1回から2か月に1回になったことが
不安との訴えあり。
2月22日に緊急受診したことで、入所期間延長の希望。
到達目標→在宅生活の再開


*生活支援*
施設内ADLは概ね継続して安定。
入浴時は脱衣所、浴室内の一連の動作は安定。
食事の際のお茶については自身で体調考慮しながら飲用。
むせ込みなどなく、概ね安定。
到達目標→安定した施設生活を送る


*理学療法*
屋外は装具あり杖歩行にて、往復1200mがフリー。
公共交通機関、コミュニティバス利用で駅までフリー。
駅で訓練中にエスカレーターを単独使用し転倒あり。
訓練未実施で今後評価予定。
現在はエレベータ利用で駅周辺の買い物を楽しんでいる。
外出は精神的不安により単独外出をためらう様子があり、
同行回数を多くし対応。
抗てんかん薬で眠気が出現しその傾向は強まったが
徐々に減少している。
到達目標→①外出能力の向上 ②耐久性の向上


*作業療法*
薬(抗てんかん薬)の追加後、眠気強く、訓練に取り組め
ない時もみられたが、現在は机上課題に集中して取り組めている。
難しい課題を求めてくるが時間をかけながらもさいごまで
めったにあきらめることなくやり遂げようとしている。
疲れの増加や考え事のさいに右足を振るわせる動作が目立つ場面
がみられる。
若干、時間が遅くなってしまうことも見られるが、以前より
目立たなくなっている印象。
薬の管理は1週間で安定して行えている。
到達目標→作業能力の向上


*言語*
てんかん発作後は宿題や細かい課題ができなかったが
現在は発作前とほぼ同じ状態。
全体的に処理が遅いことは気になるが発語の冗長性以外は
目立った失語症状は認められない。
嗄声は改善傾向。
到達目標→①発話の実用性向上 ②気息性嗄声の改善


*心理*
失語症の影響、右側への不注意はあるが、言語理解、視覚認知は
比較的良好。
一方、記憶、処理速度面等には弱さが認められる。
全般に思考や判断、作業に時間がかかりやすく、本人のペースに
あった課題を考えることが必要。
記憶面については日常生活でも弱さが認められる。
時間経過により記憶があいまいになりやすいため、正確な情報を
記録しておくなど、補う必要がある。
てんかん発作後はやや意欲低下がみられるが前向きに取り組もう
と努力している。
到達目標→①精神面を安定させ、意欲的に訓練に取り組む
     ②現状認識の向上、今後の生活について現実的に考える


*医務*
入院治療は2か月に1度と期間ものびた。
2月の末に言葉が出ず、かかりつけ医を緊急受診。てんかんの
一種ということで、抗てんかん薬が開始。眠気が強く、薬が合
わないと思われたが、約1か月で安定傾向で発作の再発もない。
到達目標→健康管理能力を身につける


*栄養管理*
食事は主食190gを概ね全量摂取。
お茶でむせがむられるようだが自身で判断し飲用。
時々水でもむせがみられる様子。
到達目標→健康的な食生活を身につける


以上が来月の退所前の会議のための
評価資料です。


夫は63歳ですが
障害者相談員の担当さんに在宅の相談をして
介護の申請をしてみようという試みになりました。
すぐに地域の包括センターに連絡し
申請したい旨を話し
大学病院の相談室経由で担当医に
意見書のお願いをして承諾をいただけたので
こんどの土曜日に包括センターから
本人面談で施設に来所が決まりました。


良い方向にいかれますように
今日も祈りのうちに




ひとりで心にとめる

春が深まり、さまざまな花が
街を飾っています。
桜の咲く前に、街のところどころで
ミモザが満開になっている姿を見て
昨年まで自分の家のミモザの木を
楽しみにしていたのに
今年はそれもできないことが
じわじわと心を曇らせていました。


夫が突然の病気になり
多くのことで悩み苦しんだ2016年
あれからもうすぐ2年がたちます。


夫の病気は私たち家族の
経済にも影響し
とうとう大切な家を手ばなすことに
なりました。
私たち家族はその家におよそ13年住み
玄関のシンボルツリーは
私の大好きなミモザ
庭にはラベンダーの大きな茂み
裏口に通じる出入り口は
白いもっこうばらのアーチ
庭の奥の塀は黄色のもっこうばらがからまり
奥の浴室の窓を開けると
5月にははごろもジャスミンの生け垣が
満開になって香っていました。
出窓の下にブラックベリー
庭の奥にはブルーベリーの木
下草あたりにはクリスマスローズが
何種類も一面に咲いていました。
好きなお花たちに囲まれた生活でした。
あの年はそんな家を手ばなさないと
明日をも見えない日々でした。


そんな2016年
5月から8月まで
私は毎日夫が入院していた大学病院へ
通いました。
家はその年の暮れに売りに出し
年が明けて初夏に新しく住む人が
決まりました。
私たちは夫がいないまま
9月の初めに引っ越しました。
引っ越した家は
お庭のない、それまでの家よりか
小さめの家です。
今の私たちに家があることだけでも
幸せなんだと感謝して
新しい日々を送っているつもりでした。


今年の2月、ミモザの季節に
それはやってきた
街の中でこの大好きな花をみると
好きな花なのに気持ちが沈むのです。
引っ越した家のミモザを思い起こして
心がすーっと沈んでいくのです。
そして今
街の中で出会うもっこうばらの垣根を見ると
同じ気持ちになることに気が付いた
もっこうばらが咲くと
摘んでは食卓を飾ったかつてのことを
思い起こしてしまうのです。


好きなお花から
こんなに悲しい気持ちになるとは
思いもしませんでした。
そのうちにラベンダーの季節が来て
きっと同じ気持ちになるのでしょう。
昨年まではラベンダーの香りに包まれながら
何本も摘んではリボンで編んで
スティックを作りました。


ミモザもラベンダーも
毎年楽しみにしてくれている人たちに
プレゼントしていました。
今はもうそれもできない


生きていくことが守られているのに
小さな影が心をおおう


聖書の中で聖母が色々なできごとを
心にとめていたように
私もひとり
心にとめています。


夫にこの喪失感は
わかりません。
でも、私もきっと
多くの自由を突然失った夫の喪失感を
全て理解することはできないのでしょう。
どんなにつらいことでしょうね。
よく乗り越えてきましたね。


私たちはそれぞれにこの喪失感の痛みを持っています。
それらを全て祈りにして神様に捧げましょう。
この世でのはかなさに
すがることなく前を向いて
今日も祈りのうちに