祈りのうちに

夫の突然の脳腫瘍、物語を書きかえながら、すべてを受け入れる
日々をつづりたいと思います

~父の回想録~


夫が変わらずに安定しているので
9月に帰天した父に関する記録をします。


父が9月17日に永眠してから
3カ月がたちました。
ひとりの人が亡くなると
たちまち、数多くのことについての
手続きが発生します。


銀行預金等は相続の手続き中は凍結され
それを予測しての生前の引き出しについても
高額にすると後で面倒なことになるので
取り急ぎの母の生活費程度にするよう
銀行の担当者さんから言われました。
相続のことが一番時間がかかりますが
これは見た目に財産がなさそうであっても
負の遺産ではない限り
手続きが必要となります。
たとえば、生命保険は受取人が決まっていますが
医療保険などは、たいてい受け取りが本人なので
こちらは相続人が受け取ることになります。
そんなこんなで、3カ月がたった今も
未決のこともあります。
(別に相続でもめているわけではありません)
(もめるほどの状況にないので)


相続に関して記録にのこせば
本人の妻がひとりで相続する場合は
けっこう高額の控除等があり、良いのですが
ここで考えなければならないのが
二次相続のことです。
母が全てを相続したのち、次に母に万一の場合
子に相続がされるのですが
ここで額によって相続税が発生してきます。
その相続税対策については、早いうちから
考えておかなければ、いざ払う段階で
大変なことになりかねないのです。


というようなことで、現在は
非課税になる保険について、相談中です。


お金にかかわることなので
記録はここまでとなりますが
次にタイトルにもある「縁」についての記録です。


父は寡黙で自分のことはあまり語りませんでした。
年賀状なども自分で手書きしていたので
住所録などがPCに入っていなく
父の部屋にある郵便物などから判断して
喪中はがきなどを作ることになりました。
そうしているうちに、小学生で疎開していたころの
同級生たちのつながりなどが明らかになり
なんとかたどって手紙を送ったところ
疎開仲間のネットワークにつながって
広島(父の故郷)に行くことが合ったら
仲間たちで集い、父の話などをしたいとの
手紙が届きました。
80歳を過ぎた方からそう言われたら
会わないわけにはいかないと思い、
3月の納骨で広島に行くときには連絡をして
みようと思っています。
手紙には、「〇〇ちゃん」と、父の名前を
そんなふうに呼ぶ仲間たちに深い縁を感じました。


また、長年勤めた会社での仕事仲間からも
ともに悲しみを分かち合うような心温まる手紙が届きました。
妹と相談して父が読んでいた本と手紙を添えて
送ったら、こんな嬉しい手紙ははじめてだという
またしても涙を誘う心のこもった手紙が届きました。
編集の仕事だったので、昔ながらの手紙での
やりとりが自然で、文字を書くことによって
心の交流ができ、今の若い人たちには
できないことだと感じてしまいました。


実家は浄土真宗です。
親鸞聖人は人は縁によって生まれて
縁によって生き、縁によって死ぬことを
語っているようです。
父がなくなって以来、本当にたくさんの父が遺した
「縁」に出会い
私たち家族は今を生きているのです。


今日も祈りのうちに